翌日の土曜日、なぜか――立川さんは我が家にいた。

「なんか、すみません」

「こちらこそ、わざわざすみません」

立川さんは恐縮しきっているけれど、呼んだのは私の方だ。
こういう話だから、なるべく人には聞かれたくない。
いろいろ考えた結果、面倒だから家に来てもらったというわけだ。

「それで。
拝見、させていただいてよろしいですか」

「お願いします」

昨日の手紙と一緒に、封を切っていない封筒も一緒に渡す。
かなり皺の寄ってしまったそれを見て、立川さんの顔色がさっと変わった。

「酷いですね、これ。
さぞショックだったでしょう」

「……はい」

これを見たとき、松岡くんがいてくれたからそれほど取り乱さずにすんだのだと思う。