「偉そうだよ。
だいたい、立川さんが悪いんじゃないし」

思わずくすりと、笑いが漏れた。

「そうだけどさ……」

唇を尖らせてすねている松岡くんは結構、可愛い。
それがしかも、執事服姿だと。

なんかギャップ萌え?

そんな感じ。

「うん、彼氏も心配してるので、って伝えとく」

「俺、彼氏?」

ぱーっと松岡くんの顔が輝き、一瞬、ぶんぶんと勢いよく振られている尻尾の幻が見えた。

「うん、彼氏。
……いまは仮、だけど」

「……ちぇ」

みるみる松岡くんの顔が萎んでいく。