「うん、そうする。
……いたっ」

なんでかいきなり、両方の頬を指でむにっと摘ままれた。

「なんか嬉しそうなのがムカつく」

「う、嬉しくなんか……ない、もん」

もしかして、顔に出ていた!?

だって、こんな用事でも王子様に会えるのが嬉しくないわけがない。
それに王子様の立川さんだったら、華麗に姫を助けてくれそうだし。

……あ、でも、私は姫じゃないけど。

「浮気できねーように、しっかり痕つけといてやる」

「えっ、あっ、ちょっと!
……いっ」

止める間もなく私の首筋をあらわにして松岡くんはまた……そこに噛みついた。

「ほんとはもっと、エロいところにいっぱい痕をつけたいけど……。
それで我慢しといてやる」