家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~

お店でちょっといいかな、なんて見ていたところへ店員にいろいろ勧められ、逃げるタイミングを失ってお買い上げしたんだけど。
でも松岡くんが褒めてくれるんなら、買ってよかった。

「すぐにお茶の準備をいたしますので」

「お願い」

暇なのでセバスチャンの前で大好きなおもちゃなど振ってみる。
けど、松岡くんがきた=おやつの時間だと認識しているのか、松岡くんの方ばかり気にしている。

「にゃっ」

トレイを手にこちらへやってくる松岡くんの足下に、セバスチャンがまとわりつく。

「はい、おやつですね。
でも紅夏のお茶が先ですよ」

苦笑いでトレイをちゃぶ台の上に置き、彼はてきぱきとお茶の準備をはじめた。
でも今日はサンドイッチとスコーン、それにキッシュと、メインといえるケーキがない。