「なにをしてるんだぴょん?」

その時女の子の背後で
声が聞こえました。

高くてかわいい子供のような声。

でも女の子が振り向くと
そこに立っていたのは子供ではありませんでした。

「こんなとこにぼーっとしていたら
遅れてしまうぴょん」

そこに立っていたのは
かわいいうさぎさんでした。

人間の言葉をしゃべるうさぎ。
とっても不思議です。

でももっと不思議なのは
うさぎさんの言っている言葉でした。

「いったい何に遅れるっていうの?
うさぎさんはなぜそんなに急いでいるの?」

女の子は素直な疑問を
うさぎさんにぶつけます。

「うさぎさんっていったい誰なの?」

「そんな質問に答える暇はないよ!
いいからこれに乗って!」

うさぎさんの後ろには
いつの間にか屋根のない自動車。

オープンカーが止まっていました。

うさぎさんは焦った様子で
女の子の手を引っ張ります。

訳も分からず自動車に乗せられた女の子。

うさぎさんは焦った様子で
運転席に座り

オープンカーを出発させました。