この世界にキミはいない。

 なんで生きてるんだろう...。
機械音が鳴り響くこの部屋でボクはそう思った。
もう、生きる意味がなくなった。キミがいないならボクは生きていく必要がないからね。
親もいないし…。ボクのこれからがみつからない。
だから、ずっと君といたかった。
これからも。
その先も。
君となら。
生きていけると思えた。
君と一緒にいたかった。
キミを守るためなら死んでもいいと思った。
守りたかった
そばにいるだけでもよかった。
一緒にいることでお互いが安心できた。
それなのに…。


あの日ボクは君に助けてもらった命と引き換えにキミを失った。


そう思っていた…。








side)ボク
久しぶりだなこの感じ…。
数年前のあの時と同じだ。
ここは、病院なんだよね。でも、どうして?
理由がわからない。
頭をグルグル回転させて思い出してみる。
あ、そっか。また事故で。
いや、そんな偶然あるのかな?
それに、なんだか時が止まってるように感じるのは気のせいなんだろうか…。
ここにいるからだと思うけど。
「いろいろと混乱してるようだね。」
・・・誰、もしかして...和華?!
「...違うよ。私はカコ!!過去の世界に行くことも、戻すこともできるの。」
なにをいってるんだろうこの子は…。
「ホントだよ!今キミがいる世界は過去なんだからね?」
そんな事いわれても…信じられるわけない。
もう、子供じゃあるまいし…半信半疑するしかないんだよ。
でも、ホントに似ている...。
だから、ダメだとわかっていてもマジマジと見てしまう。
「驚くのは無理ないよ。でも、まだ早い。」
カコちゃんはそういってボクに鏡をもってきた。
「ん?なにコレ。ただの鏡じゃない!!」ボクはそうさけんでしまった。

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