屋上では警察が柴山を現行犯逮捕していた。
「今の見ただろ。あいつは黒豹なんだよ。アハハハハハ」
狂人のように笑っては正気をすっかり失っていた。
手錠で手を繋がれ連行されていった。
トイラが立ち上がると、周りは後ろずさりをするように引いた。
キースはトイラとユキの側に寄りそい、三人で一緒に突っ立っている。
警察が近寄って事情聴取の任意をユキに求めてきた。
だが、トイラの前ではどこか怯えていた。
トイラは大勢の目の前で、黒豹の姿を見せてしまい、もう誤魔化せなかった。
周りを見渡し、自分に怯えている人間の目だけがいくつも宙に浮いているように 見えた。
そしてその状況は、柴山があらかじめ手配していたテレビ局のカメラによって一部始終を撮られ、それはすぐにテレビに放映されることになった。
ユキは助けを求める目で、周りを見渡すように見つめていた。
(お願い、誰かトイラを助けて)
ユキは救急隊員に手をとられ、救急車に乗せられそうになった。
「私は大丈夫です」
そのときだった。
警察がトイラとキースの手に手錠をかけた。
ユキはそれを見て、不公正な扱いに痛憤した。
「今の見ただろ。あいつは黒豹なんだよ。アハハハハハ」
狂人のように笑っては正気をすっかり失っていた。
手錠で手を繋がれ連行されていった。
トイラが立ち上がると、周りは後ろずさりをするように引いた。
キースはトイラとユキの側に寄りそい、三人で一緒に突っ立っている。
警察が近寄って事情聴取の任意をユキに求めてきた。
だが、トイラの前ではどこか怯えていた。
トイラは大勢の目の前で、黒豹の姿を見せてしまい、もう誤魔化せなかった。
周りを見渡し、自分に怯えている人間の目だけがいくつも宙に浮いているように 見えた。
そしてその状況は、柴山があらかじめ手配していたテレビ局のカメラによって一部始終を撮られ、それはすぐにテレビに放映されることになった。
ユキは助けを求める目で、周りを見渡すように見つめていた。
(お願い、誰かトイラを助けて)
ユキは救急隊員に手をとられ、救急車に乗せられそうになった。
「私は大丈夫です」
そのときだった。
警察がトイラとキースの手に手錠をかけた。
ユキはそれを見て、不公正な扱いに痛憤した。