楽しいデートの後、ふたりは家に戻ってきていた。
外から帰ると家の中は空気がもったりと篭っている。ユキは縁側の窓を全開させて、部屋の空気の入れ替えをする。
「最近、暑くなってきたよね。でも夏が来る前には梅雨があるね」
「梅雨?」
トイラが聞き返す。
「そう雨のシーズン。日本は雨がじめじめと降り続ける時期があるの」
空を眺めれば、時折り白い雲が流れていくが、青空が優しく広がっている。
ふたりしてそれを眺めていると心穏やかに気持ちがほぐれていく。
その時に見詰め合えば、その雰囲気に呑まれ、トイラはユキに顔を近づける。
ユキが目を閉じれば、ぺろっと頬を舐められ、またぞわっとしてしまった。
再びユキが目を開ければ、トイラは黒豹になっていた
「いつの間に姿変わってるのよ。まあ、これもいいけどね」
ユキは猫をかわいがるようにトイラの耳元やあごの下を撫でてやった。
気持ちいいのかトイラはゴロゴロと喉を鳴らしている。
トイラも嬉しそうにじゃれて、ユキに飛びつく。
ユキがバランスを崩して尻餅つくと、黒豹のトイラはユキに覆い被さった。
「これが人間の姿だったら、この状態はちょっとやばいかも」
「ん?」
トイラは意味がわからず、人間の姿にとりあえず戻ってみた。
まるで押し倒したように、ユキに覆い被さっていた。
外から帰ると家の中は空気がもったりと篭っている。ユキは縁側の窓を全開させて、部屋の空気の入れ替えをする。
「最近、暑くなってきたよね。でも夏が来る前には梅雨があるね」
「梅雨?」
トイラが聞き返す。
「そう雨のシーズン。日本は雨がじめじめと降り続ける時期があるの」
空を眺めれば、時折り白い雲が流れていくが、青空が優しく広がっている。
ふたりしてそれを眺めていると心穏やかに気持ちがほぐれていく。
その時に見詰め合えば、その雰囲気に呑まれ、トイラはユキに顔を近づける。
ユキが目を閉じれば、ぺろっと頬を舐められ、またぞわっとしてしまった。
再びユキが目を開ければ、トイラは黒豹になっていた
「いつの間に姿変わってるのよ。まあ、これもいいけどね」
ユキは猫をかわいがるようにトイラの耳元やあごの下を撫でてやった。
気持ちいいのかトイラはゴロゴロと喉を鳴らしている。
トイラも嬉しそうにじゃれて、ユキに飛びつく。
ユキがバランスを崩して尻餅つくと、黒豹のトイラはユキに覆い被さった。
「これが人間の姿だったら、この状態はちょっとやばいかも」
「ん?」
トイラは意味がわからず、人間の姿にとりあえず戻ってみた。
まるで押し倒したように、ユキに覆い被さっていた。