じゃーん、と効果音が聞こえそうな動作で菓子先輩が取り出したのは、小さなプレス機みたいで、大きなホチキスみたいな不思議な機械。開くと鉄板が両面についていて、ちょうど食パンが二枚並べられる大きさ。
「へえ、中はこんな風になってたんだ」
「なんか、ワッフル焼く機械に似てますね」
私と柚木さんは初めてみたホットサンドメーカーをしげしげと観察する。コードがついているので電気式のようだ。
「そうそう、ワッフルメーカーと作りは同じなの。そうね、プレスができるホットプレートだと思ってくれればいいわ。詳しくは……柚木さんがいいなら、家の中にある材料でなにか作ってみましょうか?」
「あっ、はい。ぜひお願いします。あたし一人じゃ使い方も分からないし。でも材料って言っても、今うち冷蔵庫にろくなモノないですけど……」
「大丈夫大丈夫。たぶん必要なものはそろっていると思うわ」
そう言いながら冷蔵庫や戸棚を物色して、菓子先輩が集めた材料はこんな感じ。
八枚切りの食パン。ピザソース、ハム、とろけるチーズ。バナナ、リンゴジャム、板チョコ。夕飯の残りのコロッケとキャベツ。
「これで甘いのとしょっぱいの、両方のホットサンドが作れるわよ~」
菓子先輩はいつの間にかおそろいのシュシュで髪を束ねていた。割烹着はさすがに持ってきていないらしい。
「何かお手伝いすることありますか?」
今日は何も役に立っていないので、柚木さんの前で料理部らしいところを見せておきたかった。
「じゃあ、こむぎちゃんは食パンの耳を切り落として。柚木さんはスライサーでキャベツを千切りにしてね」
「スライサー?」
「この、大根おろしみたいなやつだよ。野菜が簡単に薄く切れるの」
「へ~、便利だね。包丁は苦手だけどこれなら使えるかも」
菓子先輩の指示て着々と準備を進めていく私たち。それにしても、菓子先輩は初めて来た家のキッチンでも、どこに何があるのか初めから分かっているみたいだ。超能力でも使っているのだろうか。菓子先輩がたとえ魔女でも、私は驚かないと思う。
「へえ、中はこんな風になってたんだ」
「なんか、ワッフル焼く機械に似てますね」
私と柚木さんは初めてみたホットサンドメーカーをしげしげと観察する。コードがついているので電気式のようだ。
「そうそう、ワッフルメーカーと作りは同じなの。そうね、プレスができるホットプレートだと思ってくれればいいわ。詳しくは……柚木さんがいいなら、家の中にある材料でなにか作ってみましょうか?」
「あっ、はい。ぜひお願いします。あたし一人じゃ使い方も分からないし。でも材料って言っても、今うち冷蔵庫にろくなモノないですけど……」
「大丈夫大丈夫。たぶん必要なものはそろっていると思うわ」
そう言いながら冷蔵庫や戸棚を物色して、菓子先輩が集めた材料はこんな感じ。
八枚切りの食パン。ピザソース、ハム、とろけるチーズ。バナナ、リンゴジャム、板チョコ。夕飯の残りのコロッケとキャベツ。
「これで甘いのとしょっぱいの、両方のホットサンドが作れるわよ~」
菓子先輩はいつの間にかおそろいのシュシュで髪を束ねていた。割烹着はさすがに持ってきていないらしい。
「何かお手伝いすることありますか?」
今日は何も役に立っていないので、柚木さんの前で料理部らしいところを見せておきたかった。
「じゃあ、こむぎちゃんは食パンの耳を切り落として。柚木さんはスライサーでキャベツを千切りにしてね」
「スライサー?」
「この、大根おろしみたいなやつだよ。野菜が簡単に薄く切れるの」
「へ~、便利だね。包丁は苦手だけどこれなら使えるかも」
菓子先輩の指示て着々と準備を進めていく私たち。それにしても、菓子先輩は初めて来た家のキッチンでも、どこに何があるのか初めから分かっているみたいだ。超能力でも使っているのだろうか。菓子先輩がたとえ魔女でも、私は驚かないと思う。