私はみんなが本当に……
本当に大好きだった。
背が高く、目鼻立ちのはっきりした大人びた顔立ちをしているけど、中身はちょっと天然で、子犬のように無邪気な唯人。
一見勉強にしか興味がないように見えて、人一倍情に厚く、友達思いで、私が困ったり、悩んだりしたときは、誰よりも親身になってくれた智ちゃん。
派手な髪型とピアスで、見た目は不良っぽいけど、学校が大好きで、いつもたくさんの笑いと元気をくれる沙恵ちゃんと和也くん。
みんなと離れ離れになる日が来るなんて、考えたこともなかった。
学校を卒業して、大人になっても、ずっと変わらず一緒にいられると思っていた。それを信じて疑わなかった。
だけど現実は、私の思い描いた未来とは、真逆の方向に流れていった。
知らず、涙が頬を伝っていた。あれだけ泣かないと決めていたのに、私の意思を無視して勝手に溢れてくる。