それから二十分ほどして、玄関のドアが閉まる音がした。お父さんとお母さんの話し声が窓の外を通り過ぎていく。


私はベッドから降り、カーテンを開けた。朝の日差しが、部屋の中いっぱいに差し込む。


信広さんが迎えに来るまで、あと三時間近くある。


私は押入れを開け、奥の方に眠っているダンボール箱を引っ張り出した。


この中に、みんなからもらった最後のプレゼントが入っている。


今まで怖くてずっと開けられなかったけど、ようやく今日、開けることができそう。


大きく息を吸い込み、吐き出しながらダンボールのガムテープを剥がした。


中身をひとつずつ取り出し、床に並べていく。


床に広げたプレゼントを眺めても、涙は浮かんでこなかった。心の中に温かいものが流れ込んできて、涙の代わりに笑顔が浮かんだ。


私はみんなからもらったプレゼントを目に見える場所に飾り始めた。殺風景だった部屋がどんどん華やかになっていく。