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次の日の朝、目覚ましのアラームが鳴る前に目が覚めた。スマホに手を伸ばし、時間を確認する。


5時47分。隣の部屋で寝ている両親が起き出してくる気配はまだなく、静寂が家を包んでいる。


私は充電器からスマホを外し、メッセージアプリを開いた。


そこには新しく【松下信広】の名前が追加されている。


『少し遅くなりましたが、夏祭りのときの写真です。よかったらどうぞ』


信広さんから送られてきた写真を開けると、浴衣姿の私たちが寄り添うように映っていた。ぎこちない表情をしている私とは対照的に、信広さんは柔らかく微笑んでいる。



昨日あれから、私と信広さんは泣いて泣いて泣きまくった。あまりにも泣きすぎて、もはや何に対して泣いているのかわからなくなるほどだった。




ひとしきり泣いて我に返ったのか、信広さんは赤くなった目を細めて恥ずかしそうに笑った。


「すみません。みっともない姿をお見せしてしまって」

「いえ、みっともない姿だなんて、そんな……」


むしろみっともないのは自分の方だと思った。汗と涙と鼻水でメイクが落ちて、顔がぐちゃぐちゃになっているに違いない。