『梓さんから聞きました。その……別れちゃった、そうですね』

「うん……」

『……すみません。私が、余計なアドバイスをしたせいかもしれません』

「水無月は悪くないよ。そんなに気に病まないで」

『でも……』

「水無月がいなかったら、今でも打ちひしがれてたと思う。水無月がいてくれたから、僕は夢を追いかけようと思えるようになったんだから」

『それじゃあ、悠さんは……』

「明日の始発の電車で、一度実家に帰ろうと思う。それで、両親に自分の気持ちを伝えてくる」

『覚悟が、決まったんですね』

「梓も望んでることだから。いつまでも落ち込んでても、仕方がないし」

『明日、始発の電車に乗るんですよね』

「そのつもりだけど、どうしたの?」

『明日、始発の三十分前に、やかんのオブジェの前で待ってます』




『どうしても、先輩に伝えたいことがあるんです』