そのあとヒロが買ってきたお弁当をみんなで食べて、奏介くんは7時過ぎに帰っていった。
そしてお風呂に入り、今日は自分の持ってきた部屋着へと腕を通した。
「ヒロ、寝ちゃった?」
部屋の電気を消したのは11時半。今日こそはベッドを使ってとお願いしたのに、結局私は二日目の夜もヒロの匂いがする布団に包まれている。
「うん。寝てるよ」
返事をしたヒロはベッドの下にマットレスを敷いて、そこに横になっていた。ベッドと敷き布団では高さがあるから顔は見えないけど、こうして声のやり取りはできる。
「ご飯の時。すごく賑やかだったね」
あんなに笑い声が絶えない食卓なんて、いつ以来だっただろうか。
「アイツが来るといつもそうだよ。忙しくてゆっくり飯も食えない」
そう言いながらも部屋に入れてるってことは、なんだかんだ言ってヒロも奏介くんといると楽しいんだと思う。