「は?なに言ってんだよ、お前」
……そうだよね。さすがにちょっと図々しかったかも。
「やりたいって、自分から俺を誘えばいいだろ」
ヒロの言葉にぎゅっと胸が締まる。どうしてヒロは私の欲しい言葉を簡単に言ってくれるんだろう。
ねえ、ヒロ。もしも、もしもだよ。
もしも、私がすべてをさらけ出せる時がきて、その人は離れていくかもしれないけど、それでも、この人ならって思える人ができたら……。
それはヒロみたいな人がいいな。
「火つけたよ!」と、奏介くんの声が響いたあと、空にパンッと打ち上げ花火が飛ぶ。
まるで花が咲いたみたいに鮮やかだけど、儚くて。
それはまるで初恋みたいなピンク色をしていた。