「どういたしまして。

でもそうだな、心配だからこのまま教室まで行っちゃう?」

その男子は少し意地悪そうに距離を縮めてくる。

「大丈夫!

そもそも組みだって違うだろうし、私は友達と移動するから!」

なんだか……。

何かなんて分からないけど少し怖くて。

私は必死になってかえちゃんを探す。

「ははっ。何?友達とはぐれたの?

やっぱり教室まで送ろうか?」