ーーー 一月十日。 年が明けて初めての登校日は風邪の強い一日だった。 外はまだまだ震える程寒い。 その中で吹く強い風は冷たいと言うより痛い、けど。 春はきっと、少しずつ近づいている。 「神崎さん。明けましておめでとう。 今年もよろしくね」 校門の前で先生にあった。