いっちゃんの家をでて。 曲がり角を曲がって。 後ろを振り返る。 そこにはもう、いっちゃんの家は見えなかった。 「ううっ……」 途端に大粒の涙が零れ落ちる。 「くっ……、ふっ……」 本当に。 心から。 私は二人を祝福してる。 「ん゛ん゛……」 だけど……。