ーーー 「由さん!」 いっちゃんちの少し手前。 曲がり角の標識の下にいっちゃんはいた。 「いっちゃん?どうしたの?」 「どうしたじゃない!」 いっちゃんは柄にもなく取り乱している。 「心配した!俺も!千沙も! めちゃくちゃ心配したんだぞ! 顔は見せないし。飯は食わないし。 話もしてくれない。 挙句、昨日は帰っても来ないなんて!」 「ごめんなさい」