ーーー お風呂を借りて。 パジャマを借りて。 布団は借りずに、かえちゃんのベッドで並んで横になる。 横になるとすぐに目を閉じてしまう。 月明かりが優しくて、重くなる瞼を開けていられなかったから。 「由?」 静かな空間で小さく私の名を呼んだのはかえちゃんだ。 「私ね。明日、朝になって目が覚めたら。 もう一度、彼と話してこようと思う」 ああ、やっぱり私とかえちゃんは凄く似ている。 「うん。それがいいと思う。 私もいっちゃんに会いに行こうと思ってたところ」