「まあ、ね。それはね。機械だからね」

「あれ?もしかして俺、外した?」

「あはっ、わちょっとね」

「庇い損かー」

「損って!」

本当はそんなことないんだけど。

なんかここで

「ありがとう」

は少し違う気がして。

私はありがとうの代わりに笑ったんだ。

「でも珍しいんじゃない?

由さんが空振るどころか負傷するなんて?」

「ちょっとね、思い出に浸ってた」