いまも尚こっちを見ている。

その視線は私といっちゃんにロックオン。

逃げるように体を逸らすも追跡を食らう。

ここまで露骨な好奇心に私の幼い精神は耐えられない!

「ん?んん?何?このにほひ?」

そんなおばさんの視線に全く気づいてない能天気男が呑気にそんなことを言っている。

もちろん、ドアは開けたまま。

まだ一歩しか家の中に入っていない。

「ほらほら?気になるなら早くおいで?

ね?ほら、こっちだよ?」