待つこと数分。

振り返ったいっちゃんの腕の中には大きな冊子が抱えられていた。

「はい」

差し出されたそれはまさに宝の山。

俗にいう卒業アルバムってやつだった。

「いっちゃん!」

「はい!?」

「大好き!!」

「ちょっと由さん?

いつからそんな尻軽女に成り下がったのさ。

俺は悲しいよ」