学校を出てからも私は走り続けた。

うん、ごめん。

流石にずっとは走ってないけど、それでも可能な限りのスピードでここまで来た。

「すー、ふー」

深い呼吸をし上がった息を整える。

だけど私に時間は残されてないから、カバンからお気に入りのキーケースを取り出して。

ドキドキしながら小さな鍵穴に幸せの塊を差し込みー

「おかえり」

差し込む直前でドアが開く。