「はい、しゅーりょー」

「あらん。いけずぅー」

「ねえ由?本当に戻っておいで?

時間、やばいんじゃないの?」

最後の最後。

コートのポケットに忍び込めせようとしていたスマホが机の上最終猶予を知らせていた。

それを見るやいなや私のみはコートを羽織り、カバンとスマホをひっ掴み、

「かえちゃん、ごめん!帰る!また明日ね!」

教室を飛び出す。