「小枝とまたデートできて嬉しいな」
「あのさ、ずっと引っかかってたんだけど、昨日の白髭の滝はデートだったの?」
「え、違うの?」
どうやら俚斗と私の認識にはズレがあるらしい。そもそもデートではなく、ただ単に遊んでいるという認識じゃダメなんだろうか。
デートといわれると身構えてしまうというか、私には無縁すぎる言葉だから。
「うーん。じゃあ、昨日のがデートじゃなくても今日はデートだからね」
俚斗が嬉しそうに言うから結局、反論する気もなくなってしまった。
それから私たちは近くの道の駅に立ち寄って、そこでプリンを食べることにした。ここのプリンは美味しいと評判で午前中にはいつも売り切れてしまう。
「小枝は食いしん坊だね」
奇跡的に買えたプリンを私は調子にのって3つも買ってしまった。
「デザートはいくらでも入るの!」
そんな中で俚斗の手にはなにやら透明の瓶に入っている青色の飲み物。なんだか見覚えのある色につい目が奪われてしまった。