そんな気持ちを隠すように私は青い池を見た。
そこには二羽のシマエナガが仲良く氷の上にいた。

北海道でしか見ることができない鳥で、丸みをおびた身体にふくふくとした白い毛が特徴的。

……そういえばシマエナガはこの見た目から雪だるまと呼ばれることもあると聞いたことがある。


私たちの作った雪だるまは二羽の鳥たちのように肩を寄せ合って並んでいた。

なんだか降り続ける雪のせいで前よりも形が大きくなっている気がしたけれど、それはそれで可愛いことに変わりはない。


「……私ね、俚斗のおかげでお母さんと話せたよ」

今日は、この報告がしたかった。俚斗が背中を押してくれなければ、私は今日も重い気持ちを抱えたままだったと思う。


「俺のおかげじゃないよ。小枝が頑張ったからだよ。頑張ったね」

俚斗は包むような眼差しで笑った。


ほら、すぐに私の心を奪っていく。

俚斗のことを求めたくなって、触れたくなって、それできみの胸に飛び込みたくなる。

でも、それをすることができないから、私は俚斗の感触や温もりを頭の中だけで想像した。