自分の性格がどんなものなのか言葉にするのは難しいけど、きっと私はみんなにとって〝関わりにくい子〟だったことは確かだと思う。
高校で友達はひとりもいなかった。
いじめ、かどうかは分からないけれど『洸野(こうの)さんって感じわるいよねー』と陰口のようなものは何度も聞いたことがある。
元々集団行動が苦手で『なにかあったら随時報告ね』とか『トイレは一緒に行こう』とか『みんなでおそろいのものにしようよ』とか、そういう女子の暗黙の連帯感のようなものが好きじゃなかった。
それでも昔はそれなりに明るくて、友達と呼べる人もひとりやふたりはいたはず。
だからただの集団行動が苦手な女の子から、いつの間にかこんなにも屈折した性格に成長して、学校では〝ドライアイスみたいな女〟と言われた時には自分でも府に落ちてしまうところがあったぐらい。
おばあちゃんの前では出さなかったけれど、普段の私は会話のキャッチボールすらしないヤツで、ご飯だって黙々と胃に入れるだけ。
冷たさで言ったら、この美瑛町に負けないくらいの温度かもしれない。