私は急いで部室に行ってみるが、そこにアオの姿はない。机の上にあったルーズリーフに溢れ出した気持ちを殴り書きし、その形に折るとそれを紙飛行機だらけの段ボールの中に入れて、段ボールを抱えて走り出す。






在校生が外に作る列を走ってアオの姿を探すがそこにはやっぱりアオの姿がない。荒くなる呼吸をそのままに、昇降口に行って、アオの教室、私の教室に行ってもいない。







「・・・アオ、っ、」






今、ちゃんと会ってアオに言いたいのに。伝えたいことが沢山あるのに。溢れ出す想いがこんなにあるのに。





あんなに当たり前のように隣で笑いあっていたのに。







それは当たり前なんかじゃなくて、素敵な、ありえないくらい幸せな毎日だった。そんなことに、会えなくなって、壊れて、終わって、やっと気づくことができた。








「アオっ!・・・アオ」







でも、何があってもアオだけは、どうしてもアオのことだけは、諦めることなんてできない。私からちゃんと、手を伸ばして、私の声で、アオに振り向いてもらいたい。