『ハル先風呂入る?』
「え?あ、あああ、うん。先入る」
『あーい、いってら』
「いってきます」
『あれ。覗かないでねとかお決まりの言わないの』
「うっるさいハゲ!」
『残念ふさふさでーす』
ソファーから立ち上がり、アオの横を通り抜けお風呂場に行く。バスタオルを探していれば、白の綺麗なバスローブが2つあってそれも引っこ抜いて思考までも洗い流すためにお風呂に入った。
「おっきなお風呂さいっこーっ!ふっふー!」
『あれ、さっきの緑茶お酒入ってないよね』
「アオもさっさと入ってきなよ」
『うん。覗かないでね』
「黙ってくれるもやし」
『うるせーよ』
お風呂はとても偉大だ。全てを綺麗に洗っているうちに、何もかも忘れて機嫌が上々になった。鼻歌を奏で、お風呂上がりにはバスローブ姿でソファーに座るアオに声を掛けるまでに復活できた。
アオは眠たそうに鞄を枕にしてソファーに横になっていた。元気な私を一瞥し、ゆっくりと立ち上がるとそのまま私の横を通り過ぎ、お風呂場へと消えた。
私はベッドを見た瞬間、今日1日の疲れがどっと溢れ出してセミダブルのそこに思いっきり飛び乗って突っ伏した。