「宿題あるから部屋に戻ってもいい?」
「そうね。お子ちゃまは早く寝なさい。
お母さんは華が羨ましいわ。
大した悩みもなく毎日が楽しくて仕方ないんでしょ?
あーあ、私の人生どこで間違えちゃったのかなー。
こんなはずじゃなかったのに」
母親の声を後ろに聞きながら食器を片付けてリビングを出て、部屋着を取りに行って浴室へ向かう。
それから纏わりつくアルコールの匂いと母親の言葉を落とすように体を丁寧に洗った。
少しでも洗い残したらそこからまた汚れが広がるような気がして何回も洗った。
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