それは恵まれたことだと思った。
他人に期待なんてしない。
くだらない幻想に囚われることもない。
一人で送る学校生活は楽だった。
誰にも気を使うことなく自分の意思のままに行動できる。
顔色を伺ってビクビクすることもない。
人間はみんな初めから一人だ。
生まれてくる時も死ぬ時も一人。
私は私だけのものだし誰のものにもならない。
そのことを早くに知れたおかげで先輩とも一定の距離を保って付き合うことができている。
心を開かず踏み込まず。
いつかなくなる不安に怯えることもなく。
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