勉強机があって、本棚があって。 あとはステンレス製のベッドが窓側に置かれている。 そのベッドに二人で腰を掛けて、先輩の手が私の手に重なって。 それからはいつも同じ流れだ。 唇を合わせて、それをだんだんと深くして、本能のままお互いを求め合う。 先輩の熱が、乱れた息が、肌に触れる度に思う。 まだ大丈夫。 まだ必要とされている。 体を重ねてる間は先輩に愛されているんだと錯覚できる。 だけど好きと言われる度に私の体は潤いを失い乾いていって。 やっぱり快感なんか全く感じることはなかった。