「じゃあね、朔くん。

あまり遅くならないうちに帰るのよ」

「うん。ありがとう」

「おやすみ、ハナちゃん」

鹿島さんは道具を片付けるとハナの病室を後にした。

出て行く直前、

「華ちゃんはどんな素敵な夢を見てるのかしらね」

なんて言葉を残して。

「ハナ」

僕は二人きりになった病室でハナに話しかけた。