僕は何を言われても我慢した。

正直母さんのことは反論の言葉が喉まで出かかったけど、きっとこの人たちは分かってくれないだろうと知っていたから。

それに、それでも引き取ってくれたその人たちには感謝しなければいけないとも思ったから。

その中で僕の心が死なずにすんだのは全部ハナがいたからだった。

どれだけ酷い言葉を浴びせようとも、彼らは母さんの墓参りには絶対連れていってくれた。

僕はその度にハナを見つけた。

その度に一人じゃないと。

大丈夫だと。

そう言われてるような気がした。