勉強を教えてくれたのも僕を引き取ろうとしてくれたのも、全部そっちの判断じゃないか。

これは僕の問題なのに僕は何も希望してない。

勝手に連れてこられて勝手に受け入れられて。

いつだって決めるのは外じゃないか。

喉の手前までそれらの言葉は出てきた。

でも飲み込んだ。

僕にはそれを言う資格がないんだ。

そうして次の親戚宅へ引き取られるのが決まった日、僕はまた母さんの墓参りに連れて行ってもらった。

お墓に向かう途中。

寂れたバス停の前を通った。