「そんな!悪いです」 「ありがとう」 同じタイミングで発せられた言葉はだけど朔と私とでは全く違う意味を成している。 「ハナちゃんはそんな遠慮しないの! 朔坊はもう少し遠慮を覚えなさい」 おばあちゃんはそう言うと 「久しぶりに腕がなるねぇ」 と台所へ行きかけてから、 「しっかし本当に朝から食べてないのかい? なら相当腹ペコだろう。 朔坊、より早く飯にありつくにはどうするのがいいと思う?」