紫色の世界で店先の小さな電球に照らされている二人を見ているとどうでもいいかと思ってしまう。

「だって朔坊ってば昔からー」

「それを言うならばあちゃんだってー」

きっと今日の出来事は全部幻なんだ。

朔によって見せられている偽物の時間。

ならば、朔と私との関係をボーイフレンド、ガールフレンドと間違われたとしも現実にはなんの問題もない。

現実ならば絶対にお断りだけど夢の中ならば私は意外となんでも受け入れられるみたいだ。

「あ!違うよ。ばあちゃん!

シュガーにお別れを言いたいんだ」