違う。

最初から何も変わってないんだ。

私にとっての朔は知らない人。

今日こそ朔の事を少しは知れたけれど、やっぱり私にとって朔は知らない人。

そして、それは朔も同じだ。

だって何度も実感させれた。

朔の言っているハナは私じゃない。

それが意味する事実は一つ。

私たちは友人でも知り合いでもなんでもない、ただの他人に他ならないのだ。

切ってしまった言葉を取り戻すように私は大きく息を吸う。

その勢いのまま目の前の男子へと言葉を投げつけた。