本当に、こいつはなんなんだ? どうして私の名前を知ってる? 「嫌い。古臭くて色褪せてて、陰気臭い。 雪まで降ってきたし最悪」 どうでもいいか。 私には関係ない。 「僕は好きだな。ハナと会った大切な場所だもん。 それに街だって、古いけど趣があって温かいと思わない? 雪もまるで花弁が舞っているみたいに見えるし。 とても綺麗だ。 ここには大切なものがたくさん詰まってる。 きっとこういうのをたからものって言うんじゃないかな?」