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朔と私は手を繋いで、だけど少しの距離を空けて歩きつづけた。
ひっつく理由がないのはもちろんなんだけど……。
でもきっと、何となく朔の歩く道を邪魔したくないって思いが大部分を占めてる。
こんな田舎道、誰が歩いたってどこを歩いたって似たり寄ったりなんだけど、朔が歩いた道だけは少しの間だけ清々しい空気に満たされているような気がして。
とてもじゃないけどすぐ隣で同じ道をなんて歩けないと思った。
だから朔の一歩後ろを歩いた。
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