「え……」

だからか。

だから朔はあんなに素直に左に曲がったんだ。

だからまたねなんて言っていたんだ。

だからあんな風に嬉しそうに笑っていたんだ。

「あはは」

「お!ハナ、いい笑顔だね」

「ちょっ、何それ?朔の方がよっぽどいい笑顔だからね?

自分の笑った顔見たことないの?

朔ってば物凄く綺麗に笑うんだよ?」