まだ目は腫れているし呼吸も荒いし、なのに朔もおばあさんもそれには触れずに笑顔で朝食の準備を進めていく。 こたつの上には三人分の朝食が並べられていなんでもないことのように自然に私も数に含めてくれていることが。 準備された料理は特別なおもてなし用のものでないことが。 なんだか無性に嬉しかった。 「お待ちどうさま。それじゃあお食事をいただきましょうか」 「食べよう食べよう。僕はもう腹ペコだ」 朔のおばあさんはとても柔らかな笑顔で、だけど少し呆れたように 「まあまあ」と。