すがるようにリビングに戻ると一枚の紙切れが目に止まった。 恐る恐る手に取って書かれた字を目で追う。 途端に目の前が真っ暗になった。 とうとうこの日がきてしまった。 あの人たちの愛が終わる日。 私の存在が意味をなくす日。 その紙切れには一言『疲れました』とだけ書かれていた。 その横には母親の欄が記載された離婚届が置かれていた。