そう言ってにっこり笑う顔は先輩にそっくりで、先輩の母親なんだと当たり前のことを改めて思う。 先輩の家は玄関に飾ってある写真の通り仲睦まじい家族だ。 「はい。私もお母さんとお話しできて楽しいです。 お言葉に甘えて千秋さんって呼んでもいいですか?」 問いかけながら再び横を伺うと先輩の耳が赤く染まっている。 「あらあら。名前呼ばれたくらいで照れちゃって。 千秋にもまだまだ可愛いところがあるのね」 「からかうなよ。華、無理してないか?」