「杉並の学校か。一時間くらいで行けるな」
呟いた言葉にシヅキの反応がない。
「シヅキ?」
大きな声なんか出していないのにシヅキの体が小さく震える。
「何?」
「明日学校が終わったら行ってみようか」
「明日?」
「早い方がいいだろう?明日なら時間もあるし」
「明日……」
せっかくシヅキの通っていた学校を突き止めたのに、なぜだかシヅキはあまり喜んでいないようだった。
「ねえ春人」
「どうした?」
「あのね、明日はやめよう」
「なんで?」
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