「春人」

「ん?」

「人って死んだら星になるって言うけど、あれって本当なのかな?」

「ならないだろう」

「どうして?」

「だって星って、ようは石だろう」

「夢がないなー」

「事実だろう」

「私はそういうこともあると思うんだけどな」

そう言ってシヅキは考える時と同じように空を見上げた。

つられて俺も空を見上げる。

「死んだら星になって残された人を見守るの。それで残された人は空を見上げて死んだ人を思うの」

「シヅキは星になりたいのか?」

「うーん……。考えたことないけど、そうなれたなら嬉しいな」