「あー、楽しかったー。私も姉妹欲しかったなー」

「ラブがいるじゃん」

「ラブー。早く会いたい。いま帰るからねー」

家で待っている、それも犬に向かって凪が叫ぶ。

「凪、ご近所迷惑」

「ごめんなさい。ねえ、前から思ってたけど春って時々丁寧な喋り方するよね」

「そうか?」

「そうだよ。クラスの男子はもう少し言葉が汚いもん」

「んー、海がいるからかな。双子の片割れが男だとどうしても話し方がそっちに似てくるんだよな。一応女の子なんだからたまに注意してるんだけど、そもそも俺が口悪かったら説得力ないじゃん」