「少なくても空よりはしっかりしてるよ。朝だってちゃんと起きるし」

「俺だって起きてるし。布団から出ないだけだし」

「屁理屈ばっかり」

「海、空。いい加減にしなさい」

変わらない。

いつもと同じ。

平穏で当たり前の、いままでと何一つ変わらない朝。

でもだめだ。

足りない。

俺のいつもにはいつの間にかシヅキも含まれていたんだ。

君がいないなら、それはもういつもと同じじゃないんだ。

ごめん。

ごめん、シヅキ。

約束したのに、決めたのに、俺はまだうまく笑えそうにない。