だけど本当に色々なことがあったから、今日はカーテンのない窓から空を見上げるのが精一杯だった。 涙が溢れた。 一人の部屋で、誰もいないこの場所でシヅキを想うと止められなかった。 『そんなふうに泣くことをしないで』 今日だけは許してくれ。 明日からはちゃんと笑うから。 笑顔で君を憶うから。 海がくれたお守り袋を握って、窓にはカーテンをかけないで、溢れる涙を我慢することをしないで、眠りにつくまでシヅキのことを想い続けた。